こんにちは、中村です。
先日、関東テニス協会主催のジュニアの大会に選手の引率をしてきました。
私自身、久々に国内の大会に帯同をしたのですが、試合後に握手をせずにお辞儀をして終わるなど色々なことに新鮮さを感じることが多くありました。
その中でもジュニアの大会では既に導入されているノーレットのルールがあります!
大会のルールに順応させていくのが選手の柔軟さだと思うので、ノーレットが良いか悪いかは別問題として、今回はノーレットがジュニアの試合で実際にどの様な影響をもたらすのかを私なりに考察を記事にしてみたいと思います。
ノーレット・ルールとは?

ノーレットについて馴染みのないプレーヤーに向けて簡単に触れてみたいと思います。
通常、サーブのボールがネットに触れるとレシーバーは「レット!」をコールして、そのサーブはやり直しになります。
しかし、大会のルールに「ノーレット」とある場合はサーブの打球がネットインした場合、「レット」をコールせずにレシーバーはそのボールを相手のコートに打ち返さないと失点になってしまうルールです。
ざっくりと触れましたが、ジュニアの大会のみならず他の大会でも採用されることも無きにしも非ずなので一般のプレーヤーの皆さんも覚えておきましょう。
ノーレットによるプラス面!
ノーレットはサーバーにもレシーバーにもボールに行く先を聞かないと結果がわからないスリリングな面があります。
ジュニアの大会で感じたノーレットのプラスの面について考察したいと思います。
最後までボールを見て打つことを覚える!

ネットインをしたボールがドロップショットのようにバウンドに勢いがなくなってしまうのか、滑ってくるのか分からないボールに咄嗟の反応をしなければなりません。
そんな瞬間的な判断を求められる状況ではある意味で緊急事態と言えます。
イメージ通りのボールが飛んでこない状況でも失点したくはないのでレシーバーは最後までボールを見て丁寧に返球することになります。
練習の時のラリーのようにリズム良くボールが飛んでくると、つい感覚頼りにボールを打ってしまいがちですが、ネットに触ってから飛んでくる変化のある打球についてしっかりとボールを見て打つことを思い出すチャンスかも知れませんね。
ネットインのボールに対しては打点に目線を残して丁寧に返球をしよう!
スライスを使うことを覚える!

サーブがネットに触ってくると最初のボールの勢いは削がれて低く飛んでくるケースがあると思います。
勢いがなくなったり、打球がバウンドせずに低く飛んで来たりするケースが出てくると思います。
膝を曲げてスピンを打つことも一つの方法ですが、このような場合ではスライスを使うことも必要になると思います。
試合会場がオムニコートである事が多い現在ですが、ボールのバウンドがあまり跳ねないこともあり、ストロークではスピン(ドライブ回転)で打つ事が多くなり、スライスを打つ機会が減り技術の偏りが見られる選手が多くなったような気がします。
ノーレット・ルール導入に伴い、低いボールをスライスで持ち上げる技術を磨く練習に取り組む必要があるかも知れませんね。
予測と違うボールがきたらスライスも上手に使いエラーを減らしましょう!
相手の状況を見ることを覚える!

こちらはサーバーから見たプラス面になります。
相手であるレシーバーがネットを触れた打球に対してどの様な状態なのかを見て、その状況を利用して展開を有利に持ち込める様にできる様にしたいですね。
- 相手が体勢を崩して打っているのか→サードボールでオフェンスにつなげられるか
- 逆に踏む混んで打つ体勢に入っているのか→ディフェンスに回り、相手の強打に備える
- 相手が冷静にボールを見て対処できているのか→展開を作り直す
など冷静な判断ができるようになりたいですね。
状況を逆手にとって賢い試合運びをしましょう!
ノーレットによるマイナス面!
反対にマイナスの面を考えてみたいと思います。
テニスはプラスとマイナスと「バランスのスポーツ」と考えていますのでマイナス面も考えてみたいと思います。
試合の流れが変わってしまう!

ノーレットによってゲームの流れが変わってしまうことが選手にとってマイナスの面として考えられると思います。
低年齢や力のない選手が打ったサーブがネットを触れて入ったボールはそのままボトっとコートに落ちてそのまま得点になってしまうケースが見られました。
これはレシーバーにとってはどうしようもないので仕方ないと割り切るしかないと思います。
しかし、それが30-40やアドバンテージレシーバーなどのゲームに直結するポイントの時だとサーバーとしてはとても助かりますよね。
そこからサーバーが勢いを取り戻して試合の流れが変わってしまうこともあるのでノーレットというルールは侮れないと思います。
試合の流れを渡さないように次のポイントはしっかりと抑えましょう!
今回はノーレットに伴うメリット面とマイナス面について考えてみました!
テニスは”バランスのスポーツ”と考えるのでプラスとマイナスの面をうまく取り込んで試合を上手くできたら良いですね。
- 最後までボールを見ることを覚える!
- スライスを使うことを覚える!
- 相手の状況を見ることを覚える!
- 試合の流れが変わってしまうこともある!