こんにちは、中村です。
ジュニアのレッスンをしていると様々な生徒に出会います。
- 純粋にテニスが上手になりたい
- 喘息などの疾患の改善のためにテニスを始めた
- 以前から親がテニスをしているので始めてみた
- 部活の友達から誘われた
などテニススクールに来る子供たちの理由は様々です。
もちろん全員が「いつでも笑顔で何事も積極的にチャレンジする」という目の輝いた子供たちだけではありません。
1対1になると自分の事を話ができるけど大勢の中では誰かの意見が言うまで影を潜めてしまう、という子供はどこのクラブでもいると思います。
そんな子供たちが普段はどんな事を考えているのか頭の中を覗き見ることができたらな〜、と思うことも多々あります(中には普段から何も考えていないんだろうな〜とすぐにわかる子供もいたりしますよね。。。)
Contents
聞くことから始めるコミュニケーション
せっかく始めたテニスなのでもっとテニスコートが好きな空間になって欲しいと思います。
その為、レッスン前には意識して子供たちとコミュニケーションを取るようにしています。
日頃の学校の様子を聞いたり、家族のことを聞いたりと「聞くこと」を重視して話をします。
またレッスンが始まっても発言できるように手助けをしてあげるようにしています。
例えば休憩中にも部活のことなどを話す機会を作ります。(中学生になるとほとんどの子供たちはテニス部に所属しているので学校テニスの状況も教えてくれます。)
説明の際には子供たちが答えられるレベルの質問(これ位なら答えてくれないと困るレベルも)なら説明をせずにクイズ形式にして答えが出て来るを待ちます。
とにかく、子供たちが発言をすることを慣れる様にレッスンを進めて行きます。
お年頃の高学年の小学生や中学生になると答えがなかなか出てこない事もあります。
その場合は答えを出せるように「〇〇君は?」と指名してあげて答えられる状況を作ってあげます。
すると照れた顔をして答えてくれます
そんな内気な子供たちにとってみんなの前で発言する事は大きなイベントなので、例え間違った答えだったとしても楽しめる雰囲気を作ってあげる様に気をつけてあげます。
「惜しいっ!!」などのフォローをしてあげると「自分はダメ」ということにもならないので発言後に良い影響を与えます。
それはボール拾いの時に走ったり、打ちに行く時の動作に速くなったりと効果が出てきます。
もっと自分のことを知ってもらうことができるのに、それを恥ずかしいからと引っ込めてしまうなんてもったいないですよね。
今回のお話は更なる高みを見る「強化」というよりテニスが好きを育む「普及」の領域になると思いますが、普及は強化や育成の分母だと思っているのでこちらも大事だと考えています。
鋭い感性を持っている選手はコミュニケーションが苦手な場合があります。
ラポールとは
心理学の言葉で「ラポール」という言葉があります。
ラポール (rapport) とは臨床心理学の用語で、セラピストとクライエントとの間の心的状態を表す。
もとは、オーストリアの精神科医フランツ・アントン・メスメルが「動物磁気」に感応したクライエントとの間に生じた関係を表現するために用いた語である。その後、セラピストとクライエントの間に、相互を信頼し合い、安心して自由に振る舞ったり感情の交流を行える関係が成立している状態を表す語として用いられるようになった。カウンセリングや心理療法をどのような立場から行う場合であっても、ラポールは共通した基本的な前提条件として重視されている。
ちなみに、ラポールと類義した用語に治療同盟がある。両者ともにそれが構築される場合は、患者と医師が治療に対しての前向きな感情を抱いている場合に言われやすい。文脈によってこれらの言葉は悪い関係や、単なる患者と医者の結びつきのみを指す時もある。
wikipediaより
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB
子供はいつ、どのタイミングでその感性を花開かせるのか分かりません。
その可能性を閉ざさない様なコミュニケーションを取ってあげたいですよね。
選手とコーチの信頼関係を築いていないと「余計なお世話」と受け取られてしまいます。
もしあなたの周りにいる子供たちがちょっと疲れているかもと思うような素ぶりが垣間見ることがあったら話を聞いてあげてみてください。
ちょっとした会話の中からヒントを得てエネルギーを取り戻すことができる子供がいるかもしれませんね。