こんにちは、中村です!
今回は球出しをうまく行うためのコツについて書いてみたいと思います。
この疑問は先輩に聞いても感覚的なアドバイスしかもらえず、理解した様な気になったけど実際はよく分からないといった経験のある中高生もいるのではないでしょうか。
私は中高生の初級クラスのレッスンを担当もしていますが、その中には学校のテニス部に所属している生徒もいます。
その生徒のほとんどは中学や高校に進学してテニス部に入ってはみたけど、それまでテニス経験がなく、部活について行けるようにテニススクールで基礎を学びたい生徒が多いです。
レッスンではストロークやボレーの打ち方などを練習しますが、私の場合は球出しの仕方も指導をしています。
ストロークが上手くなったら自然と球出しもできる様になると考えがちです。
しかし、球出しは”球出し”として分けてマスターしないと変な癖がついてしまい、力みのないスムーズな球出しとは程遠いことになってしまいます。
失敗した!
球出しを失敗して焦ってカゴにボールを取りに行く選手をレッスン中に見かけると、こんな風に球出しに苦戦している中高生の皆さんがいるんじゃないかと思い今回書いてみようと思いました。
部活では指導者や顧問の先生がいなくて、自分達で練習などをする事があると思います。
その時に球出しが上手くできないと練習がスムーズに進まないですよね。
今回は初心者の方や中高生でテニスを始めた選手が上手く球出しができる様なコツについて書いてみたいと思います。
球出しもイメージを持って行うと上達が早くなる!
相手とラリーをするきっかけになる球出しですが、まず心に留めておきたいのは「相手が打ちやすいボールを出すこと」になると思います。
次はどこにボールが飛んでくるの😓
あなたが出したボールにムラがあるとネットの向こうにいる練習相手は次はどこに飛んで来るのだろうかと気が気でなくなりますよね。
球出しのムラを無くすためにまずは、自分がこれから打つボールの軌道をイメージしてから球出しを始めてみましょう。
- ネットの高さからどれくらい上を通したら相手の打ちやすい球出しになるか
- ボールを打つときにどれくらい力を入れて打つと相手が打ちやすい球出しになるか
球出しをする前に以上の2点をイメージすることによって落ち着いて球出しに入ることができます。
一つの練習が変わり、練習が変わってボール出しの仕方が変わる時にも、もう一度あたまの中でボールの軌道をイメージし直してから行いましょう。
まずは相手にとって余裕を持って打てるボール出しができる様になりたいですね。
球出しをする前にイメージを作ってから始めよう!
コンチネンタルグリップで球出しをしよう!
初心者の皆さんでも球出しはコンチネンタルグリップを行うことをお勧めします!
ちょっと話が逸れますが軟式テニスから硬式テニスに転向した人はフォアハンドをセミウエスタンやフルウエスタングリップでストロークを打つ人がいます。
厚いグリップでフォアハンドを打つと回転を多くかけることができ、オーバーアウトする確率を下げることが出来ます。
同じ発想でフルウエスタンなどの厚い握りで球出しをすると以下の様な事が起こります。
- 回転が掛かり過ぎてイメージより距離が出ない。
- 回転が掛かり過ぎてボールの跳ねてしまい、相手が打ちにくくなってしまう。
また、厚いグリップで球出しを続けていると手首や肘に負担をかけてしまい、障害の原因にもなりかねません。
そうなることは避けたいですよね。
また、コンチネンタルグリップで球出しを推奨するのはサーブやボレーなどのショットでもコンチネンタルグリップで打つため、このグリップに慣れておくということも補足させてください。
相手の打ちやすい球出しと考えたらコンチネンタル・グリップで握って打ちましょう。
手首を固めない(コック)で球出しをする!
ボールをうまく出すために手首を固めないで、ある程度リラックスすることが必要になります。
まだテニスを始めて間もない選手は球出しの時に肩に力が入ってしまい、ボールを捉えたらすぐにスイングを止めて打つ人がいます。
この様な球出しをする選手の頭の中では「ボールは弾いて飛ばす」のイメージが強いのでしょうか。
もし当てはまった人がいたら球出しは打点(1点)で飛ばすのではなく、「スイングする最中にボールを捉えて飛ばす」という風にイメージを変えてほしいと思います。
また、相手が打ちやすいボールで球出しをするということを考えるとボールは直線的に飛ばすのではなく、程よく弧を描く様に飛ばすことが大事になってきます。
しかし、手首をコック(固定)してしまうとボールが上手く持ち上がらずに程よい距離感が出せなくなってしまいます。
手首は固めずに程よくリラックスして球出しができるようにしたいですね。
手首を固めると距離感が出しにくくなります。程よい脱力を心がけましょう!
ネットに対して横を向いて、打ちたい方向に踏み込もう!
球出しを行う際にはネットに対して横を向いて動作に入りましょう!
ボールを出したい方向に左足(左利きは右足)を踏み込んでボールを打ったら後ろ足で地面を押してあげると力まずにボールを打つことができます。
横を向かずに正面を向いたまま球出しをするとこの後ろ足から前足に体重を移して球出しをすることができないので腕だけでボールを打つことになります。
力みが出てしまい、ボールがイメージ通りに飛ばなくなってしまいます。
また、ここで気を付けてほしいのは後ろ足で地面を蹴るのではなく、あくまで”押す”イメージです!
”蹴る”という表現を使わなかったのは「地面を蹴る」イメージが強くなりすぎてボールを捉える前に体が開いてしまい、上手く球出しが行かない選手がいました。
あくまでボールを相手のコートに送るのが目的なのでボールを打ってから後ろ足で地面を押すという順番で良いでしょう。
球出しをスムーズに行うためには腕だけではなく、体重移動を意識してボールを打ちたいですね。
上半身だけで球出しをしないで、下半身から力を出して球出しをしよう!
球出しをする時は打点は低い方が良い!
球出しはボールよりラケットを下から動かし始めて、上にボールを持ち上げるようにスイングをすると簡単にネットを超えていきます。
腰より高い位置でボールを捉えると
- 上から下へのダウンスイングになったり
- 横殴りの乱暴なスイングになってしまったり
- 前肩が後ろ肩より下がって突っ込んだ状態にな理、良い姿勢で打てない
などの現象が現れ、ネットにかかってしまうケースがよく見られます。
球出しを成功させるために、まずは打点が高過ぎないように指導をしています。
ボールを捕らえる時は手のひらが膝の辺りになる高さが程よく力が抜けて簡単に球出しができる様になります。
高すぎる打点では力みが生じます、少し打点を落として打ちましょう!
ワンバウンドをさせてからの球出しでも良い!
コーチや顧問の先生がボールをトスして空中にあるボールを何気なく打つところを見ているとカッコよく見えますよね。
見よう見まねでいきなりやってみても上手くいかない人もいると思います。
なぜかというとトスしたボールが落ちてくるタイミングに合わせてラケットを振り出すのを覚えてからではないと上手くいかないからです。
ノーバウンドで打つのは球出しに慣れてからでも問題ありません。
皆さんはトスandヒットという練習方法を知っていますか。
知らない人は野球のノックの練習を思い出してみるとイメージが湧くと思います。
コーチや監督が守備の選手に向かってボールを打つ守備の練習ですが、これをイメージするとピンとくると思います。
テニスに置き換えるとフォームの矯正の時などに行いますが、ストロークの練習が主になるのでワンバウンドさせてから打ちます。
自分でボールをトスしてバウンドに合わせて打ちますが、この練習の要領で球出しをすれば無理なく球出しができるようになります。
この時に気をつけたいのはグリップです、コンチネンタルグリップまたはイースタングリップなどで持ち、ラケット面が下を向き過ぎない事です。
ラケット面が下向きになっているとボールの上の方を叩くことになり、イメージよりボールの弾道が低くなりネットにかかったり、相手の元にボールが飛ばなくなってしまいます。
そのため、球出しの場合はラケットヘッドをグリップより先に出してラケット面が上向きになるようにしてインパクトしましょう。
そうすると自然とボールがネットを越えるようになっていきますよ。
慣れるまではワンバウンドで球出しをしても大丈夫!バウンドをしっかり見て球出ししよう!
今回は球出しについて書いてみました。
球出しは感覚的に教えられることが多い技術で分かりにくく、イマイチ上手くいかない人の助けになれば幸いです。
- 球出しをする前にイメージを作ろう!
- コンチネンタルグリップで打とう!
- コックをしないで手首を固めすぎない!
- 横を向いて踏み込んで打とう!
- 低い打点で球出しをしてみよう!
- 1バウンドさせてから球出ししても良い!